樋口 淳也
ゼロキャンバス代表。設計からデザイン提案、施工を担当。 デザイン提案時には図面だけでなく水彩画で家のイメージを描いて伝えるなど、アートの感覚も大切にしている。 人の感性を大切にし、手をかけながら長く家に住む文化をつくりたいと考えている。モットーは「仕事は楽しく」
樋口 裕香
建築士。営業と設計を担当。 子どもの頃に「ぐーちょきパン店」を目にし、建築士になることを決意。 その後「ぬくもり工房」に勤めたさいに淳也さんと出会い、仕事に対する姿勢や誠実な生き方に感銘を受けて結婚、そして二人で独立へ。 ゼロキャンバスでは、それぞれの建物の良さを生かした建築をしたいと考えている。
真っ白なキャンバスに、
未来を自由に描いていく
ゼロキャンバスはどんな工務店なんですか？
淳也
ひとことで言うと「美術と建築を融合させた工務店」です。
僕は昔からずっと、絵を描くことが好きな子どもでした。大人になり、建築の仕事をするようになってからも、そういったところを大切にしたいと感じていたんです。
だから自分たちで工務店をはじめるとき、
「真っ白なキャンバスの上に、自分たちとお客さまの未来を自由に描いていこう。固定概念をなくしてゼロから創り上げていこう」
そう思って『ゼロキャンバス』と名付けました。
ゼロキャンバスにはどのような施工をお願いできるのでしょうか
淳也
おもに中古住宅や店舗のリフォームです。もちろん新築もできますが、古いものの良さを残しつつ、新しいものを生み出していくことが好きなんです。
リフォームのおもしろいところは「制限があるところ」だと思っています。
普通に変えようとするとたくさんのお金と時間がかかってしまう、そこを工夫とアイデアでうまく乗り越えていくのが腕の見せどころですね。
もとの素材の良さを残しつつ、一段上の感動を与えたいと考えています。
ゼロキャンバスはご夫婦で営まれていることが魅力の一つになっていると思います。お二人の役割について教えていただけますか？
裕香
私が営業と設計を担当し、主人が施工を担当しています。夫婦でやっていますが、それぞれ役割が別なので、実は一緒の場所で仕事をすることはそれほど多くありません。
でも、着工前には必ず2人で現地を見に行きますし、大事なポイントは一緒に話し合って決めるようにしていますね。
裕香さんから見て、ご主人の淳也さんはどんな人ですか？
裕香
私は前の職場からずっと淳也さんを見てきたんですが、本当に誠実な生き方をしている人だなぁと思います。仕事に対する情熱があって、目の前の仕事に真摯に向き合う人です。困難があっても決して逃げません。
大工としての技術も素晴らしいのですが、相手の意見を聞いて尊重しつつ代替案を提案するなど、傾聴力も高いんです。
ただ良いアイデアを思いつくと、予算のことを考えずにやってしまうのが困りますね（笑）
淳也
すみません（笑）
（笑）リフォームのデザインやアイデアは淳也さんが考えているのですか？
淳也
はい。空間デザインや実際に使う色・材料などは自分が決めています。
デザインはお客さまの話をうかがい、そのイメージを大切にしながら考えていきます。アイデアは机の上ではなく、現場で手を動かしているときに思いつくことが多いですね。
たとえばこちらは古くなったお宅を「大正ロマン風」にリフォームしたものです。
まったく雰囲気が変わりましたね…！
淳也
もともとあった良い部分は残しながら、柱を黒くしたり、鉄の格子やステンドグラスを用いたりすることで大正ロマンを表現しました。
こういった「こうした方がもっと良くなる」という細かいアレンジは、やっぱり現場で出てくるものなんですよね。
最後に、仕事をするうえで大切にしていることを教えていただけますか
裕香
「後悔がないように」ということをいつも考えています。
建築の仕事って、素材をどうするか、どんな仕上げにするかなど、マニュアルを作ってしまえば簡単だし効率がいいんですよね。でも私たちはそれをやりたくないんです。
建物にはその建物にしかない良さがあるので、その良さやお客様の想いを汲み取って一番いいものをつくりたい、そう思っています。
淳也
私たちはお客さまが喜んでくれるのが一番うれしくて、そのためにゼロキャンバスをやっています。これからもお客さまの声と想いを大切にしていきたいですね。
